臨床ME専門認定士とは
臨床ME専門認定士制度の趣旨
(社)日本生体医工学会、日本医療機器学会
臨床ME専門認定士合同認定委員会
現代医療は医用工学を応用した高度なME機器・システムにその一翼を担われている。その意味で、現代医療の安全性・信頼性は、ME機器・システムの安全性・信頼性に大きく
影響される。医療の現場で、ME機器・システムの安全性・信頼性を確保、維持して行くには、
1)安全性・信頼性の高いME機器・システムを適切に導入する。
2)病院の関連設備、使用環境を整備する。
3)ME機器・システム・関連設備の適切な管理と教育を行う。
ことが必要であると言われている。
◆ 臨床ME専門認定士の具体的な業務内容は、
1)ME機器・システムおよび関連設備の評価、選択、購入、廃棄の助言
2)ME機器・システムの点検
当該ME機器・システムの原理・構造等を理解し、保守マニュアル等に基づいて、 チェッカ等を使用して機器の点検を行い、基準・規格等に照らして、その良否を判定 し、それに従って適切な処置を行う。
3)関連設備(電気設備、医用ガス設備等)の点検
当該関連設備の役目・構造等を理解し、チェッカ等を使用し設備の点検を行い、基準・規格等に照らして、その良否を判定し、それに従って適切な処置を行う。
4)ME機器・システムおよび関連設備のトラブル処理
当該ME機器・システムあるいは当該関連設備のトラブルを理解し、その原因を調査して、それに従って適切な処理を行う。
5)ME機器・システムおよび関連設備の最新の基準・規格の把握
6)ME機器・システムおよび関連設備に関するME教育・指導
ME機器・システムおよび関連設備の原理、構造、適切な使用法、起こりうるトラブルとその処理、安全対策等に関して、他の医療従事者に適切なME教育および指導を行う。
7)ME研究
業務に関連したME機器・システムおよび関連設備に関する研究を行う、などを想定している(これら全てを行うことを意味しない)。
本認定制度によって認定された臨床ME専門認定士が、他の医療従事者と協力して、その業務を全うすることにより、医療現場のME機器・システムおよび関連設備の安全性・信頼性の確保・維持が期待でき、ひいてはこれらを利用する患者が多大の恩恵を受けられるものと、本臨床ME専門認定士合同認定委員会は思料するものである。